手元供養

手元供養

手元供養

葬儀・供養には「高額の購入費用」「墓守の継承」「定期的なお墓参り」といった負担がつきまとうことから、近年は従来の作法とは異なる負担の軽い簡便な方法が選ばれています。「家族葬」「直葬」をはじめ「樹木葬」「合同埋葬」「散骨」などの葬儀・供養の方法がその例と言えるでしょう。

手元供養

80-1 手元供養とは?

葬儀・供養には「高額の購入費用」「墓守の継承」「定期的なお墓参り」といった負担がつきまとうことから、近年は従来の作法とは異なる負担の軽い簡便な方法が選ばれています。「家族葬」「直葬」をはじめ「樹木葬」「合同埋葬」「散骨」などの葬儀・供養の方法がその例と言えるでしょう。
今回紹介する「手元供養」もその一つです。手元供養とは、自宅に遺骨を置いて故人を偲ぶという供養の形態をいい、自宅供養とも言われます。
手元供養は、従来のしきたりや慣習にとらわれない、大切な人を身近で偲ぶ新しい供養のカタチであり、例えば、次のような人々に利用が広がっています。
・最愛の家族だった故人を手元で偲びたい。
・リビングなど身近な場所で毎日お祈りしたい。
・分家のため、本家から分骨して供養したい。
・自身が供養できなくなったら骨壺から取り出して散骨してほしい。
・お墓が遠方にあってお墓参りが難しいので遺骨を手元に置いておきたい。
・宗教宗派にこだわらず自分のスタイルで、自宅でお祈りしたい。
・経済的に負担にならない範囲で供養したい。
・愛する人とはいつも肌身離さず一緒にいたい。
・住まいのスペースの関係で仏壇を置けないため、簡易な供養の場所を作りたい。
手元供養は、「故人をいつも身近に感じたい」「いつも近くで見守っていてほしい」という願いをカタチにした新しい方法と言えるでしょう。

80-2 手元供養の種類

作法や形式にとらわれないのが手元供養の特徴ですので、従来の仏壇や骨壺などとは異なる、様々な種類の商品が販売されています。
最も多いタイプが、ミニ骨壺です。お地蔵さんタイプの納骨オブジェをはじめ、陶器製、ガラス製、木製、御影石製、七宝焼き製などがあり、好みに合わせて購入するとよいでしょう。墓石を模した卓上用のミニ墓石、遺品を元に制作したステンレス製やチタン製の骨壺、リビングに置く防水性で割れにくい骨壺、掌で包み込んで握りしめることができるどんぐり形状の骨壺(お守り)もあります。
骨壺のほか、手元供養用のミニ仏壇やオルゴール一体型の供養ケース、色褪せない陶器製遺影たてなど、事業者がアイディアを駆使して各種商品を販売しています。
遺骨ペンダント、遺骨リング、ブレスレット、ブローチなど、身につけるアクセサリに故人の遺骨や遺灰、髪の毛などを収めるタイプもあります。これらを身につけておけば、いつも大切な人との絆を感じることができるでしょう。

80-3 分骨の注意点

手元供養では、火葬後の焼骨を墓地に埋葬する分と手元に置く分にわけることになりますが、相続について遺族間で揉め事が起きているケースでは分骨を認めてもらえないことがあるため、注意が必要です。
そもそも、焼骨を分けるという意味での分骨については、分骨を自宅等に置くことも含めて、法律上の規制はありません(ただし、いったん墓地に埋葬した遺骨を分けて他の墓地に埋葬するといった改葬については法律上手続きが必要です)。ところが、遺骨も広い意味では相続財産に含まれますから、相続の揉め事とは無縁ではないのです。
祭祀に関する権利は、民法897条で祖先の祭祀を主宰すべき者が承継することが定められています。ここで言う「祭祀」とは、家系図などの系譜、位牌や仏壇などの祭具、遺骨を埋葬しているお墓が含まれ、遺骨そのものも祭祀とされます。祭祀の権利は原則1人に負わされますので、「お墓は私(権利者)が継ぐのだから、遺骨の分割は認めない」というような場合もあり得るのです。
対策として、生前に遺言等で祭祀を主宰すべき者を指定しておくことや、分骨について遺言等に細かく記載しておくことで、分骨時の揉め事を回避できます。文字通りの“骨肉の争い”を避け、遺族が故人を偲ぶためにも、日頃からの円満な人間関係と遺言等による事前の準備が大切ということですね。

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