僧侶の資格

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通販大手のアマゾンは、2015年12月8日、インターネットで葬儀の注文や僧侶の派遣を受け付ける「お坊さん便」のサービスを開始しました。「法事法要手配チケット」という商品で、自宅や墓などに出向いて法事法要(読経・法話)を行うサービスです。戒名の授与などのオプションも用意されています。僧侶の紹介・手配手数料は無料、お車代、お膳料、心付けなども不要です。

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96-1 僧侶の手配サービス!?

通販大手のアマゾンは、2015年12月8日、インターネットで葬儀の注文や僧侶の派遣を受け付ける「お坊さん便」のサービスを開始しました。「法事法要手配チケット」という商品で、自宅や墓などに出向いて法事法要(読経・法話)を行うサービスです。戒名の授与などのオプションも用意されています。僧侶の紹介・手配手数料は無料、お車代、お膳料、心付けなども不要です。
 本サービスを利用するには注意事項があるようです。まず、菩提寺と付き合いのある人は利用できません。葬儀当日の法事法要では利用できません。「法事法要手配チケット」の価格は、自宅など一か所で行う「移動なし」で35,000円。自宅から霊園へなど異動があるとプラス1万円。戒名授与でプラス2万円です。
 菩提寺がない、僧侶との付き合いは最小限にしたい、法事にはできるだけ費用を掛けたくないという人に向けたサービスのようです。

 近年、僧侶の手配を行う事業者があらわれています。「各宗派の僧侶を手配します」「僧侶はすべて有資格者で、僧侶であることの証明書、僧籍などを確認しています」と説明されます。ところで、僧侶の資格とはどのようなものなのでしょうか。僧侶派遣サービスでは立派に御経を読んでくれる僧侶を派遣してくれるのでしょうか。家族葬がポピュラーになり、できるだけ負担の少ないお葬式が当たり前になっている今日、ついに僧侶までデリバリーされる時代になりました。ただ、宗教、宗派、菩提寺、僧侶との関係がここまで希薄化してよいものか、これで本当に故人を悼み、弔い、偲ぶことができるのか。よくよく考えたいところです。

96-2 僧侶の資格者数

文化庁編『宗教年鑑』によると、仏教系の教師(宗教宗派が定めた資格の全体呼称)の数はざっと30万人。これを大まかに僧侶の数と考えましょう。この数は全国の警察官の人数とほぼ同数ですから、意外に多いと感じるかもしれません。

文部科学大臣所轄宗教法人の教師数・信者数

教師数 信者数
男性 女性 合計

仏教系全体 148,530人 159,385人 307,915人 49,090,009人

天台系 8,771人 7,185人 15,956人 3,024,329人

真言系 34,290人 72,912人上 107,202人 9,118,041人

浄土系 46,676人 6,658人 53,334人 18,067,855人
禅系 21,712人 950人 22,662人 5,215,542人
日蓮系 36,464人 71,149人 107,613人 12,945,852人
奈良仏教系 576人 498人 1,074人 711,488人
その他 41人 33人 74人 6,902人
平成25年12月31日現在
(出所)『宗教年鑑(平成26年版)』文化庁編

 ところで、僧侶の資格に公的資格はありません。各宗教宗派が定める資格取得のカリキュラムを経て、はじめて僧侶を名乗ることができます。
 一般に、仏教で僧侶とは出家して仏道を修業する人のこと。髪を剃り僧となって一定の戒律生活に入ることを得度と言います。出家得度の証明書が僧籍の証明となると考えられます。得度を受けて仏門に入るわけですから、信仰を持つことはもちろん、仏教に関する深い知識を得なければなりません。

96-3 僧侶の資格取得

現在は、仏教系の大学や各種学校に僧侶を目指すコースが設置されています。
例えば、高野山真言宗の高野山大学は、学内に道場を設け、僧侶になるための学び、修行、資格取得までを制度として整備している、職業としての僧侶を養成する大学です。「得度」「加行(修行に入る前修行)」「受戒(仏門下として守るべき戒めを説かれる)」「灌頂(伝法を受ける)」「祖廟参籠・度牒授与・僧籍簿」とカリキュラムをクリアしたのち、寺に所属して、僧侶になる意志を示し、所属寺の住職から修行を本山等で受けるための推薦をもらい、本山で修行して、僧位の試験を受けるという各段階を経なければなりません。それでようやく僧侶になるわけです。

 浄土真宗本願寺派は僧侶を養成する専門校、中央仏教学院を開講しています。「真宗」「仏教」「宗教」「伝道」「権式」「実践」「運動」「国際」の各科目を修了すると、浄土真宗本願寺派教師授与申請の資格が与えられます。
どの宗派でも、教師資格の取得には厳しい修学が続きます。そのうえ、僧侶となった後も所属の寺院で修業を積んでいくことになります。そうして初めて寺院の主として、住職または住持と呼ばれるようになります。
 なお、一般のお葬式では、寺院の主かどうかにかかわらず僧侶をご住職さまと呼んでいます。法要を依頼する僧侶ですから、納得のいく方にお願いしたいものですね。

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