納棺師と棺

納棺師と棺

納棺師と棺

 少し前になりますが、2008年の日本映画『おくりびと』が、米アカデミー賞外国語映画賞と日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞しました。おくりびととは納棺師のこと。旅行代理店の求人と勘違いして葬祭業者に転職した本木雅弘演じる主人公が、しだいに納棺師の仕事に目覚めていく物語です。

納棺師と棺

102-1 おくりびと~納棺師の仕事

少し前になりますが、2008年の日本映画『おくりびと』が、米アカデミー賞外国語映画賞と日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞しました。おくりびととは納棺師のこと。旅行代理店の求人と勘違いして葬祭業者に転職した本木雅弘演じる主人公が、しだいに納棺師の仕事に目覚めていく物語です。
納棺師とは、亡くなった人を棺に納めるための作業と関連商品の販売を行う人のこと。納棺師は主に葬儀社から依頼を受けると、ご遺体が火葬されるまでの間、ドライアイスを用いて状態を管理します。さらにご遺族など故人とお別れをする人たちが故人と対面できるようにご遺体の姿を整える作業を行います。表情を整えて経帷子(きょうかたびら:仏式で死者を葬るときにご遺体に着せる白い着物)に着替えさせて男性は顔剃り、女性は化粧を行います。この際にご遺体を清拭することを湯灌(ゆかん)といいます。
平成25年まで納棺師の仕事には資格制度がありませんでした。そこで同年、日本納棺士技能協会が起ち上がり、納棺士技能検定がはじまりました。協会HPによると「納棺という技法を通じ、故人を生前の元気であったであろう頃の姿に近付け、残された方々が心安らかに故人を見送ることができるようにするお手伝いをするために、納棺士の技量の向上と認定を行うことを目的に設立されました。人生一度きりの別れの場を任されるに足る人材の育成と、納棺技術の更なる向上に寄与していきたい」とあります。納棺師は比較的新しい葬祭業者ですが、現在は多くの葬儀・葬祭で活躍しています。

102-2 棺のいろいろ

棺(かん、ひつぎ)は、言うまでもなく埋葬の際にご遺体を納める容器のことです。ご遺体の納め方は寝棺、座棺がありますが、一般的には寝棺が多いです。棺桶(かんおけ)とも呼ばれます。通常は木製または布張り製で価格は2万円~10万円程度。組み立て式の棺桶も多くみられます。最近は、高級桐製、舟形流線形、銀糸刺繍張り、金菊刺繍張り、高級和装など種類は豊富になっていますが、価格は相応に高くなります。
棺は葬祭業者を通じて購入しますが、棺制作会社から個人が直接購入することもできます。

102-3 納棺

納棺師の作業で身支度が整えられたら、ご遺族や親戚がご遺体を支えながら仰向けにして棺の中に納めます。これが納棺です。納棺の際には、納棺師の作業で身に付けたもの以外の旅支度、杖、網傘、わらじ、故人が愛用していた品を副葬品として棺に一緒に納めます。
副葬品には制限があります。ビン、ガラス、燃えにくいもののほか、スプレーなど爆発のおそれのあるものは入れることができません。さらに、燃えるものであっても、厚みのある書籍や水分を含むフルーツなどは火葬時間が長くなるため避けましょう。また、副葬品が多すぎるとご遺骨を痛めてしまうことがあるので、最小限にとどめましょう。御遺体を納め、副葬品を入れたら、最後に棺の蓋を閉めて納棺の儀式は終了します。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Go To Top